「ハワイアンジュエリー物語」がお届けする全国各地のハワイアンカフェを食べ歩くシリーズ。
第7回は神奈川県横須賀市の「ohana aina café」(オハナアイナカフェ)。
インタビューに応じてくれたのはオーナー店長の滝川ゆみさん。
こだわりのコーヒーはじめ、カフェの人気メニューのレシピ発案などを交えながら、ハワイの魅力やカフェに至るまでを熱く語っていただきました。
――コーヒーはどうして直輸入をされているのですか?
滝川 私はもともとコーヒーが苦手だったんです。コーヒー特有の雑味が。飲んだ後にどうしても気分が悪くなってしまって。だけどハワイのコナに行ったときに、現地の農家さんからオススメしてもらったコーヒーを飲んだんです。コーヒーのイメージが全く変わりました。本当に美味しいコーヒーは胸やけなんかしないんだって。
日本でもこんなに美味しいコーヒーを伝えたい! そう思ったのがきっかけです。現地の農園も大小さまざまで、その農園の味があるんですね。一つずつテイスティングして、農家さんとコネクションをとって、取り寄せすることができました。
これからも紹介してもらったものをテイスティングして美味しいものだけを皆さんにお伝えできればいいなって。プリンセスラダファームとコナファームのコナコーヒーがお気に入りブランドです。プリンセスラダファームはご夫婦2人で経営されている小さな農園なんですよ。
――コナコーヒーはどんなテイストですか?
滝川 コナコーヒーは世界3大コーヒーのうちの一つなんですが、フルーティーなんです。日本ではフルーティーというとフルーツを想像されますが、そうではなくコーヒーの何ともいえない香りです。コナコーヒーはアロマコーヒーとも言われるくらいです。ヨーロッパ系のコーヒーよりも酸味が少なくて軽い感じです。コナコーヒーは雑味が少ないので飲みやすいのですよ。
――雑味?
滝川 コーヒーの旨みや酸味、コクや苦みはコーヒー豆の焙煎(ばいせん)法によって変わってくるんです。フレンチロースト、ダークロースト、ミディアムローストなど色々な煎り方がありますが、オハナアイナカフェでは、ダークとミディアムローストなんです。
焦がし具合でうまみが決まってくるんですよ。簡単にいっちゃうと、焦がし方が浅い浅煎りは、飲み口が軽くて、色も薄いんです。だけどカフェインや酸味は強いんですね。 ダークローストは焦げている分カフェインが少なくなり、酸味も少なくなります。
その代わり豆本来の苦みと甘味の両方がでてくるので、コクもあり豆の味わいがあるんですよ。おおまかに言っちゃいましたが、私もまだまだ勉強不足です。最初は農園の方々に聞いて勉強しましたから。知っていることは全部お伝えしちゃいたいですね。
――パスタパンケーキというのはどんなパンケーキなのですか?
滝川 デュラムセモリナ粉というパスタに使われている粉で作ったパンケーキです。主人が太っていて炭水化物を摂らないダイエットをしていたんです。その頃に小麦粉を原料としたパンを食べてるアメリカ人は太っているのに、パスタを食べているイタリア人はスリムだということを知りました。パンケーキにも生かせないかなと。
その前に米粉やもち粉でも新しいレシピ開発をしていましたが、失敗に終わっていたということもあり、どうしても成功させたかったんです。デュラムセモリナ粉は高たんぱくで低カロリーなので私の理想のパンケーキになると思いました。ハワイではパンケーキをお菓子ではなく、食事として摂っています。小麦粉のパンケーキにするとダイエット中の人はどうしても食べられませんよね。
主人も炭水化物が食べられなかったのでお腹すいたって言ってました(笑)。ヂュラムセモリナ粉なら食事として食べていただけるかなと。丁度そのとき手作りのトマトソースがあったので、それとベーコンや卵と一緒に食べると美味しかったのでこれはいけると思ったんです。
――パスタパンケーキというネーミングも個性的ですね。
滝川 私がネーミングもしました。お客様の中にはパスタが入っているパンケーキ? という人もいました(笑)。主人もパスタが入っているパンケーキだと思われるから、そのネーミングはやめた方がいいって(笑)。だけど逆にインパクトがあるなって思ったので、あえてこの名前にしたんです。焼きあがったときの重量感が全然ちがいます。重量感はあるんだけど、食べたら全然重くないんですね。
――アサイーパンケーキ&フルーツも美味しそうですね。
滝川 まだアサイーパンケーキが流行り始めたころに、パンケーキとアサイーボウルを融合できないかと。パンケーキの材料に、アサイーボウルをあわせてみたんです。美容にも健康にもいいレシピになりました。お客様は老若男女様々な方が来られるので、その方にあったレシピの説明をしています。
――フレンチトーストも人気メニューですね。
滝川 サンドイッチもフレンチトーストも、食パンでなくてバケットで出したかったんですよ。さすがに自分で作る訳にはいかなかったので、プロのパン屋さんに特製パンをお願いして作ってもらっています。
わざわざ作ってもらった理由は、フランスパンのようなかたいパンは嫌だったんですよ。手作り特製パンでフレンチトーストも作っているので、厚みもあって外はサクサクで中はふわふわなパンを使っているので、食パンでつくるフレンチトーストとは一味違っていると思います。外人でも日本人でも好評なレシピの一つになっています。