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Chapter2「ハワイアンジュエリーの魅力」~その歴史を新たに掘り起こす

chap2

僕がハワイに惹かれたのはとても単純で、18歳の時に生まれて初めて飛行機に乗り、生まれて初めての海外旅行先がたまたまハワイだったところから始まりました。以来、どんどんハワイの魅力に惹かれて、何度も足を運ぶようになっていきました。

どのくらい惹かれたかというと……。自分の結婚式も、妹の結婚式も、兄の結婚式もハワイで挙げるほど、家族みんなでハワイのとりこになっていったのです。

自分で言うのも何ですが、本当に最高の結婚式を挙げることができました。たくさんの友達が無理をしてハワイに来てくれました(休みがとれず、会社を辞めてきた!なんて友人もいました)。お金がなかったので旅費をみんなに払うことはできなかったので、家族も親族も友達もみんな自費で来てくれました。本当に感謝しています。毎晩激しく飲み明かし、毎日みんなでハワイの大自然に飛び込んで行ったことは僕の人生の中でもとても大切な思い出です。

そこからもう24年が経ち、僕ももう42歳になりました。

いまどきの情報収集はインターネットで行う人が多いと思います。もちろん僕もそんな一人です。ハワイアンジュエリーを製作するようになって販売を考え始めたある日、僕もハワイアンジュエリーの歴史を少し調べてみようと考えました。

すると多くのハワイアンジュエリーを販売している日本のサイトには、みな同じようなエピソードが掲載されていたのです。

簡単に書くと、
「ハワイ王朝最後の王様であったリリウオカラニ女王が、イギリスに行った際、喪に服していたヴィクトリア女王が身に着けていたバングル(腕輪)には、亡くなった夫のアルバート公の名前が刻まれていた。リリウオカラニ女王は、故人を忘れないように彫り込まれた文字に黒のエナメルを流し込み大切に身に着けていたヴィクトリア女王の姿に感銘を受け、ハワイに戻って同様なバングルを作らせたのがハワイアンジュエリー始まりだった」
といったようなことでした。

大切な人を忘れないように身に着け続ける――とても良いことだと思います。

しかし僕は、このようにどこにも同じことが書かれているけれど、いったいその出典はどこなのだろうと素朴な疑問を持ち、調べ始めました。すると、簡単に見つかりました。あるハワイアンジュエリーのブランドの英文サイトにそのまま書いてあったのです。

ちなみにこの歴史的エピソードを記載しているのは、ハワイに本拠を置く数あるブランドのうちただ1社のみ。なぜ他のブランドはそのことを記載していないのだろう……、と不思議に思いました。そして、そのハワイアンジュリーブランドは何を根拠にこのことを記載しているのだろう、とも思いました。

その疑問を払しょくするため、僕はまず、ハワイの歴史について書かれている書籍を日本語・英語を問わず読みあさりました。実は、ハワイアンジュエリーそのものについて研究している書籍は1冊以外ありませんでした。それは、ハワイが好きな人達はよく知っていると思いますが、ハワイアンジュエリーブランドの中でも一際目立っている「フィリップリカード」というブランドのフィリップリカードさんが書いている1冊の研究本です。

ハワイアンジュエリーについて、おそらく唯一と思われる研究書籍を出版されたフィリップリカードさん。彼が書いた原著を訳してみました。そこに記載されている内容はすばらしいものでした。僕は、これほどまでにハワイアンジュエリーの歴史や起源を探す努力をした人がいたことがとても嬉しいと同時に、ただハワイアンジュエリーを販売しているだけではないフィリップリカードさんという人に尊敬の念を抱きました。自分と同じような疑問を持ち、それを出版という形に実現している人がいたのだ、と思うと頭が下がります。彼によると、この本を執筆するのに7年間もかけたと書いてあります。<Chapter3へ続く>
(文・松尾琢磨)